夏にただノスタルジックな日本の原風景を見たい…
今回の旅のモチベーションはそれに尽きます。
ただ当てのない旅に出るのもよいですが、一応目的地があった方が旅はやりやすいものです。今回は自分の実体験をベースに能登半島の原風景を巡るルートを記しておきます。
ぜひこの夏の旅プランの参考にしてください。
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金沢駅:スタート地点
金沢観光の玄関口であり、北陸新幹線で東京からもアクセスしやすい主要駅。
ここでレンタカーを借ります。道路もそこまで混みません。

駅構内には土産物屋や飲食店が充実しており、到着後すぐに「加賀百万石」の雰囲気を味わえます。印象的な鼓門(つづみもん)とガラス張りのもてなしドームは、駅を降りた瞬間からまぁまぁ旅気分を高めてくれます。
能登方面に向かう前に、軽く腹ごしらえや買い物をしておくのも良いです。
ちなみに初めて金沢に来た人はひがし茶屋街を訪れるておくのも良いです。写真を撮ったり美味いものを食べていれば半日以上楽しめます。

千里浜なぎさドライブウェイ:金沢駅から車で約1時間

車で砂浜を走れることで有名な能登を代表するドライブスポット。
金沢駅からは30km以上離れており、結構遠いです。
夏場であれば海の家も出ています。駐車場はないですが多分どこに停めても大丈夫です。

ただし、天候や波の状態によっては通行止めとなることもあります。そんな日はドライブそのものをおすすめしませんが、行くのであれば出かける前に情報をチェックしておきましょう。
海岸は真西に面しており水平線を遮るものは何もないので、日本海に沈む夕日を真っ向から拝むことができます。
金沢を拠点に日帰りで能登を回るなら、夕方にここに戻ってくることも十分可能です。

こんな風景を拝めるのも日本でここだけ!
おすすめポイント | 砂浜の上を実際に車で走れる非日常感 水平線に沈む夕日を堪能できる |
注意したほうが良いポイント | 雨や高波で通行止めになる可能性 車線がないので対向車両や追い越しに注意 |
車でのアクセス方法 | 金沢駅から車で約1時間(のと里山海道経由、今浜ICを利用) |
能登島(能登島大橋):なぎさドライブウェイから約1時間

七尾湾に浮かぶ能登島は、静かな自然に囲まれた島。能登半島に覆われるような場所に位置しています。
能登島大橋を渡ると、ゆるやかな起伏と田園風景が広がり、途中にはイルカウォッチングやガラス美術館、キャンプ場などもあります。

これはまさに自分が追い求めていた原風景そのもの。
金沢駅から離れていることもあり観光客自体はそこまで多くなく、道も空いてて快適なドライブが楽しめました。

島内を周回していると海沿いに現れるエモいバス停(曲入口)。ちゃんと営業しており、待っていたら定時通りにちゃんとバスが来ました(乗客がいなかったので素通りでしたが)。
こんな何かのロケ地になっていそうなエモスポットを独占できるのも能登島ならでは!
おすすめポイント | 能登島大橋からの絶景 観光客が比較的少なめ 海が見えるエモいバス停(曲入口) |
注意したほうが良いポイント | 島内の飲食店や施設は季節営業もあり、事前確認推奨 携帯電波が弱いエリアも |
車でのアクセス方法 | 七尾市中心部から約20分 金沢駅からは車で約2時間(のと里山海道経由) |
白米千枚田(しろよねせんまいだ):能登島から約1時間

海に面した急斜面に、約1000枚の棚田が広がる風景は圧巻。季節によって表情を変える田んぼと、背景に広がる日本海のコントラストが美しく、特に夏の青々とした稲の風景は絵のよう。
ここは金沢駅から2~3時間かかる場所にあります。日帰りするなら日没や夕焼けを見るのはギリギリになりそうです。自分はドライブウェイで夕焼けを見たかったので早めに撤退しました。
ここで見る夕焼けも綺麗そうです。

道の駅「千枚田ポケットパーク」が隣接しており、駐車場やトイレ、地元の特産品販売もあります。自分はソフトクリームを食べました。
ちなみに夜にはイルミネーションイベント「あぜのきらめき」が行われることもあるそうです(自分は遭遇していません)。
おすすめポイント | 海と棚田の絶景コントラスト 道の駅併設で便利 写真映え抜群 |
注意したほうが良いポイント | 駐車場が小さめ 道の駅の営業時間に注意(不定) |
車でのアクセス方法 | 能登島から約1時間 金沢駅から約3時間(のと里山海道・国道249号経由) |
興味があれば蛸島駅跡地(たこしまえき):能登島から約2時間
夏といえば廃墟。
能登半島の最果てにあった旧・のと鉄道蛸島駅。2005年の廃線により駅舎は役目を終えたが、現在もホーム跡や駅名標が残っています。
金沢駅からはかなり遠いので興味があれば立ち寄ってみてください。

能登のかなり奥地にあり周囲は民家と畑が広がる静かなエリアです。蝉とカエルの声くらいしか聞こえません。
のと鉄道の痕跡は能登半島の各地に残されていますが、近年は徐々に撤去の動きが加速しており、こうした風景を拝める期間も残り僅かかもしれません。

蛸島駅の近くに放置されている廃電車両。どこかに導かれそう…
おすすめポイント | 駅跡のノスタルジー感 人が少ない 撤去の動きが加速しているので、今後貴重な光景かも |
注意したほうが良いポイント | 施設は特に整備されておらず、観光地としての設備はない カーナビで出てこない(下記Google Map参照) 金沢駅からかなり遠い |
車でのアクセス方法 | 白米千枚田から約40分 金沢駅から約3~4時間(のと里山海道・国道249号経由) |
終わりに
今回の能登の旅は、派手さはないものの、静かで記憶に残る時間でした。
車で走る道中にふと現れる田んぼや海辺の集落、そして観光客の少ない場所で感じた土地の空気
観光地としてはアクセスがやや不便な面もあり、誰にでもおすすめできる旅ではないかもしれませんが、我々の心にどこか懐かしさや冒険心を与えてくれます。
便利さや効率を求めない旅がしたいときに、ぜひ能登の夏はいかがでしょうか。